住宅展示場は競合が多すぎ
以前の記事「住宅展示場でハウスメーカーのペースに呑まれないようにするコツ」で書いたように、特に国分寺市エリアだったらABCハウジングのハウジングワールド立川に行かれる方が多いと思いますが、こうした住宅展示場では、ハウスメーカーの数が多いので、お客さんのほうもどれが良いか迷われると思いますし、ハウスメーカーのほうもお客さん1組あたり数千万円のオーダーが自分たちに来るか来ないか決まるので、積極的に勝ち取りたいわけです。
ハウジングワールド立川には、2020年9月時点で54のモデルハウスがあり、下記のとおり36のハウスメーカーがひしめいています。
これだけ数があると、お客さんのほうも取り敢えず何社かのモデルハウスを見学して、見込みがありそうならアンケートを書いておいて、検討を進めますよね。特に会社の規模、建物の価格帯が同じくらいのハウスメーカー数社で検討すると、段々と歯に衣着せないで相手を下げる営業トークをしてくる方もいます。
デール・カーネギーの「人を動かす」の一節
デール・カーネギーの名著「人を動かす」のPart3「人を説得する12原則」の 1.「議論を避ける」にこんな一節があります。
ベンジャミン・フランクリンはよくこう言っていた―
「議論したり反駁したりしているうちには、相手に勝つようなこともあるだろう。しかし、これはむなしい勝利だ―相手の好意は絶対に勝ち得られないのだから」
そう、相手が間違っているとか、自分の意見のほう正論とか、そんなことばかりを言っていても、相手を打ち負かしたように思えますが、実は相手の心はこちらになびいていないのです。むしろ逆で、相手はますます彼・彼女自身の意見に固執してしまいます。
思い出した競合ハウスメーカーの営業トーク
これを読んだとき、思わず住宅展示場のあるハウスメーカーの営業さんを思い出しました。私たちがハウスメーカーを1社に絞り込もうとしていた時に、その競合ハウスメーカーである営業さんに電話でこう言われました。
「良いですか、これだけは言わしてください。うちのほうが内装も良いですし、外壁も素敵なのを選べます。構造も違うのでうちで建てたほうがXX畳分広く作れますよ。〇〇(ハウスメーカー)さんは汚くてそういうこと言わないので、仮契約を破棄してうちにしたというお客さんもいるんですよ。」
ただ、これまで色々な選択肢を検討して私たちの中でハウスメーカーを絞り込んでいたので、これを聞いても私にはちっとも刺さらず、なんか負け犬の遠吠えを聞いているような気分になりました。
その営業さんがもし「人を動かす」を読んでいたら、そして人を動かせる営業トークをしてくれていたら、もしかしたら未来は違っていたのかもしれません。
Last Updated on 9月 13, 2020
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