冬から春の定番の花、パンジー
パンジー の花は冬から春までの間、街のどこかしらで見掛けますね。ニンテンドースイッチのゲーム「あつまれどうぶつの森」でもパンジーの種が売っているので、バーチャルの世界にもパンジーの花がたくさん咲いていることでしょう。
都立 武蔵国分寺公園でも冬から春はパンジー がお出迎え
東京都国分寺市にある都立 武蔵国分寺公園でも、泉・南東口にパンジーがたくさん咲いて、訪れる方を出迎えてくれています。
パンジー が人気なワケ
ガーデニングの定番と言えるパンジーですが、なぜ人気なのか、私の中での理解では、
- 開花時期が長い
- 種類にも依りますが、パンジーの開花時期は10月から5月までとかなり長く、特に花の種類が少なくなる冬でも咲いているため
- 大輪の花
- パンジーの花は大きく、直径が5cm〜10cmぐらいになります。小型の花が咲くビオラもパンジーの仲間ですが、存在感あるパンジーの大きな花は見応えがあります。
- 色とりどり
- パンジーは様々な園芸種が出回っていますが、黄色、ピンク、紫、白など様々な色の花があります。違った色のパンジーを並べることで、花壇が一気に鮮やかになります。
- あまり水やりしなくても大丈夫
- パンジーは公園でもよく咲いていますが、公園では細めに水やりはできないので、放置していても枯れない頑丈さが必要になります。パンジーは雨が降らない日が続いても枯れにくいので、重宝されますね。上の写真でも土がカラカラに乾いていますが、それでもパンジーは少ししおれている程度で咲き続けています。
という理由があると思います。特に開花時期が長くあまり水やりしなくて大丈夫というのは、公園のガーデニングでは重宝しますよね。
我が家でもパンジー を検討
我が家でも、春から秋までブルーサルビアが長く花を咲かせてくれました(関連記事:ブルーサルビアは二度咲く)が、冬のシーズンに入ってもしょっちゅう植え替えはしたくないので、長く咲かせる花を探してパンジーに行き着きました。
パンジー を種から植えてみることに挑戦
パンジーを探し始めたときはまだ9月だったので、パンジーが咲くシーズンには少し早かったですし、苗も出回っていない時期でした。そこで種から育ててみようと考えました。
パンジー の顔のような模様が苦手で…
ただ、パンジーは濃い色の模様が花の中に付いているのですが、あれが顔のような模様に見えるので、ちょっと苦手でして…。普通の模様とは違うパンジーは無いか、ネットショップでパンジーの種をひたすら探しました。
豊富な種類から選んだ2種類のパンジー
パンジー F1フリズルシズル バーガンディ
1つ目は、F1フリズルシズル バーガンディという種類。タキイから販売されていますが、フリフリの花びらが特徴で、随分とファンシーなパンジーでっ。「バーガンディ」はワインレッドを意味する色のことのようですが、イメージ図ではきれいな紫色です。
種は30粒ほどで、胡麻くらいの小ささです。
パンジー F1ピカソ ローズブロッチ
そしてもう1つは、F1ピカソ ローズブロッチという種類。こちらもタキイから販売のされている種ですが、鮮やかな赤みと中央の黄色がアクセントで、花壇でも映えそうです。
こちらも胡麻くらいに小さい種ですが、1袋で50粒ほど入っていました。ちょっとお得な感じがします。
パンジーも種類によっては開花が遅い
パンジーを育てて見ようと思った理由に、開花時期が長いという理由がありましたが、今回選んだ2つの種類とも、東京都(温暖地と寒冷地の間の中間地)では、3月から5月が開花時期となっています。園芸品種なので一般のパンジーよりも開花が遅くなっています。私は種を植えた後、この開花時期の情報を失念していたので、てっきり10月から開花するものだと思っていました。年が明けてもなかなか咲かないのでタキイのホームページで種を調べ直してみたら、開花時期について誤解していたことに気付きました。。。
食品トレーを使って種まき
お金を掛けずに食品トレーと余った黒土で
ここで種まきに使用したのは、食品トレー。ピートバンのような種まきに最適なツールがあることは知っていましたが、今回はあまりお金を掛けずに身の回りにあるものでどれぐらい種が育つかを確かめたかったので、スーパーで肉を買ったときに付いてくるトレーを洗剤でよく洗ってから種まきの容器にしました。土も、使い所に困って余っていた黒土を使いました。
種の袋にF1フリズルシズル バーガンディは30粒、F1ピカソ ローズブロッチは50粒入っていたので、それぞれ1つのトレーに全部まいてみました。
5日で芽が出始め…
種をまいてから5日後に芽が出始め、12日後には双葉も大きくなってきました。30粒対50粒でピカソ ローズブロッチのほうが種が多かったのですが、発芽率でもピカソ ローズブロッチのほうが高く芽がたくさん出ています。
食品トレーからセルトレーに移植
セルトレーって?
ここで、セルトレーの登場です。セルトレーは1つ1つが4〜5cmの立方体のように区切られていて、種や小さい苗を育てるのに便利なツールです。底面が穴が空いていて、底面給水ができるようになっているので、上から水を流すと倒れたり流されたりしてしまう幼い苗にも安心して水やりができます。
府中栄町店のケーヨーD2でガーデニングコーナーを見ていたら、このセルトレーを見付けたのですが、値段も確か数百円だったので、種を撒くときからこういうのを使っていれば楽だったなと思いました。
セルトレーへピンセットで移植
食品トレーでは底が浅く根がしっかり張れないので、大きくなった双葉からセルトレーに移していきます。ここで、ピンセットを使いたかったのですが、我が家ではあいにく見つからなかったので、毛抜きピンセットを使いました。
茎をそっとつかんで、セルトレーに1つずつ移していくのですが、20個移植するのに1時間も掛かってしまいました。このセルトレーは50セルあったので、残り30個は翌日に作業を行いました。ただ、2個ほどうっかり茎を挟んで潰してしまったので、なかなか難しかったです。これなら箸かスプーンを使ったほうが良かったと思いました。
こちらが移植後のパンジーの幼い苗。50セルを半分ずつ分けて移植しました。セルトレーに入り切らなかった苗は、引き続き食品トレーで待機させることにしました。
干からびてしまった食品トレーの待機チーム
ただ、残念なのが、食品トレーに置いていた待機組のパンジーの苗。朝に確認したときには食品トレーに水気がたっぷり入っていたのですが、直射日光に当たって昼頃には干からびてしまっていました。慌てて水を足しましたが、幼い芽が一度乾燥すると、もう生きられないですね。15本くらいがこのサバイバルから離脱してしまいました。
途中で苗を買ってしまいたい衝動に…
パンジーを種から栽培すると、思ったより時間が掛かります。9月上旬に種を撒いて、最初の花が咲いたのは2月初旬でした。一向に花が咲く気配がない成長中の株を見ては、「花屋で花が付いているパンジーが1株180円で買えるならそっちのほうが安いし早いな」と思うこともありました。
11月中旬にようやく苗が立派になってきて
セルトレーに移植してから約2ヶ月後の11月中旬の様子がこちら。もうトレーから溢れるぐらいに葉っぱを増やしている苗もあります。
「あれ、何か違う苗も混じっていないか?」と思われた方、そのとおりです。残念ながら、セルトレーに移してから全く成長しないで枯れてしまった幼い苗もあったので、空いたところには食品トレーに待機させた苗を移植させました。ただ、それでも空白ができてしまったので、そこはスペースがもったいなかったのでジャーマン・カモミールの種をまいてみました。細かい葉っぱがふさふさ生えているのはカモミールです。
パンジーをセルトレーから地植えに移植
セルトレーでしっかりと根が張ってくれたおかげで
ついに巣立ちのときが来ました。セルトレーでは窮屈になってきたので、大きくなったものから地植えに移植しました。セルトレーでしっかりと根が張ってくれていたので、下の穴から指を押し出しせば、パンジーの苗が土ごと塊になって抜けました。あとはこれを地植えに移すだけです。
強風でちょん切れてしまったパンジーの苗たち
ただ、地植えにして1週間も経たずに、半分ぐらいはパンジーの苗の根本でちょきんと切れてしまいました。風が強かったので、根っこだけ残って地上部の茎がポキっと折れてしまったのです。特にF1ピカソ ローズブロッチのほうが被害が大きくて、50粒もあった種のうち、生き残ったのは数えるほどになってしまいました。
反省点としては、セルトレーで長くいさせすぎたことです。底の方で根っこがぐるぐると巻いていたので、もっと早い段階で本葉が何枚か付くところまで成長させたら9cmあたりのポットに移して、もっと大きく育ててから地植えするステップにすれば良かったと思います。
少なくなったF1ピカソ ローズブロッチは温室育ちに
F1ピカソ ローズブロッチは苗がかなり減ってしまったので、確実に花を付けさせたいと思い、一旦地植えした株をプランターに入れて室内で育てることにしました。以前の記事で書いたように、私の職場ではテレワークがずっと続いているので、平日もオフィスには行かずに家で仕事をしています。
冬場はファンヒーターを導入したので仕事部屋が温かくなり、また窓際には日光もよく当たります。草花にとっては春のような環境なので、ここにパンジーのF1ピカソ ローズブロッチのプランターを置いていました。
地植えの時は1ヶ月で2cmくらいしか大きくならなかったのですが、温室育ちにすると1週間で2cmほど大きくなり、成長のスピードが上がりました。また、地植えに比べると背丈も高いですし、何より1枚1枚の葉っぱが大きく育っています。
そして1月下旬に早くも花が付き始めました。3月からが開花時期なのですが、予定より早く花が咲きそうです。
開花したパンジー F1フリズルシズル バーガンディ
F1フリズルシズル バーガンディは早いもので1月上旬からツボミが付き、2月上旬から花が咲き始めました。80粒の種の中で最も早い開花です。種の説明書には3月から開花と書いてあったので、予想より早い開花です。草の背丈は10〜20cmと書いてありましたが、我が家のバーガンディは色々な条件を変えてみていますが、花を入れても背丈が10cmほどの小柄です。背が低いので目線をかなり下げないと気付かないですね。
色は濃い紫色もあったり、鮮やかな紫色もあったり。本当にワインのような深みのある色で気に入っています。
葉っぱは少し紫色を帯びているものもあります。
F1フリズルシズル バーガンディの最後の苗も開花
※2021/03/16追記
そしてパンジーF1フリズルシズル バーガンディの最後の苗が本日、開花しました。種から発芽するのが遅く、他の苗が順調に育っている間はまだ双葉の状態だったパンジー。早く大きくなるようにと9cmポットで日当たりの良いところで育てていましたが、やっぱり背は伸びませんでしたね。バーガンディは小ぶりが多いです。
ただ、この花を見てください。紫ではなく、白いんです。色の個体差は多い印象でしたが、まさか白抜きの花になるなんて、驚きです。
勢揃いしたF1フリズルシズル バーガンディ
※2021/03/16追記
そしてこちらが全て開花を迎えたF1フリズルシズル バーガンディ。全て10cm程度の小ぶりな背丈なのですが、ひらひらとフリルのような花をたくさんつけてとても可愛らしいです。
開花したパンジー F1ピカソ ローズブロッチ
そして2月上旬に室内で育てたF1ピカソ ローズブロッチが咲きました。
鮮やかなピンク色の花で、中心に黄色いアクセントがあります。背丈も20cmくらいあり、見応えがあります。こちらは葉っぱが大きいですし、光沢があってツヤツヤしているので、園芸的にもかなり価値が高いのではと思います。
色に個体差が
パンジーは色が個体によって結構違うんですよね。このローズブロッチも上で紹介したものはピンクでしたが、このような赤みが強い花も咲きました。ダークレッドという感じでこれもまた良いですね〜。
※以前、このダークレッドの花をF1フリズルシズル バーガンディの個体と紹介していましたが、よくよく見ると花がフリフリしていないので、こちらはローズブロッチの個体でした。訂正しました。
どっちのパンジーがオススメ?
今季は2種類のパンジーを種から育ててみましたが、F1ピカソ ローズブロッチのほうがオススメだと思います。色的にも鮮やかなピンク色の花で中心は黄色いアクセントがありますし、葉っぱも大きくてツヤツヤ光輝いていますし、背丈もあるので、見応え十分なパンジーだと思います。
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Last Updated on 3月 16, 2021
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